I. The Eternal Past

I. The Eternal Past

I. The Eternal Past 1 分 II. Mud Dyeing on Amami Ōshima

考古学者は、古今の人類の過去を、遺物を通して研究する。慎重に器具を使いながら遺物を発掘し、ふるいにかけ、計測し、分析し、人類文化への理解を深めていく。「私がやっていることは、考古学者の仕事に近い」と髙橋大雅は説明する。「デザイナーは、ある問題を解決し、新しい何かを創造しようとするものだろう。私はその代わりに、過去に目を向け、失われ、忘れ去られてしまったものを見つけ出す。そして、それらに第二の生命を与えるのだ」

長い間、人に服を着せることは、時代の流れをとらえるための訓練となってきた。デザイナーたちは過去を掘り起こし、ピンを打ち、たくしあげ、現代にフィットするように手を加える。髙橋大雅の仕事はこれに対抗するもので、彼は過去を再利用し、再活性化する。さらに、OK-RM(オリバー・ナイトとローリー・マクグラス)と取り組むことで、衣服は核心ではなく、全体の一部となるのだ。彼らは共に、現代において意味のある進歩を遂げるためには、過去を見直すことが必要だと考える。そして、歴史と現在の相乗効果こそが、未来を創造するとも。ナイトは、「私たちと大雅の実践は重なる。歴史への認識というのは、未来へ前向きな模範を示すという野心とともに、現在における批評的な視座を発展させるために不可欠な要素だ」と話す。

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このコラボレーションは、異なる文化や背景を持つ者同士であっても、共通の基盤を見出すことができるという美学に拠り所がある。成功の根源とは、さまざまな技術を実践する人々が集まり、共通の哲学をもって成果の宇宙を築き上げることを可能にする、寛大な文脈の創造にあるが、これは稀なことだとマクグラスは説明する。「ブランディングの現状は、レイヤーを構築することであり、それは作為的なものになりうる。何かを強制することは、潜在的には西洋的な考えだ。しかし、この文脈では、我々はすべてを1つのものとして考えることができる」。髙橋大雅は、繊細で、進化的で、静かで、自然のあらゆる側面に美を見出すという日本の考え方や侘び寂びに忠実である。「これは、時間、歴史、伝統を研究するものだ」と髙橋。常に進化し続けるプロジェクトであり、すべてが衣服、彫刻、空間デザイン、グラフィックデザイン、イメージという5本の柱からなる家を形成する要素となる。

石、織機で織られた布、紙、インク、木からなる調和的な要素がもたらす物質性は、直感的に探求される。「身体において、衣服は第二の皮膚、建築は第三の皮膚のようなもの。それらは私たちを包み込み、覆い隠してくれる」と髙橋は言う。OK-RMは、シンプルな材料を使って料理をすることになぞらえ、デザインを通して、特別な道具、材料、歴史書、美術品、参考文献がすべて完璧に整理された、京都の中心部にある究極の工房を想像した。

 

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特別に用意されたカスタム書体は、微細かつ精緻な差異を生む。「私の美学は、常に余白に目を向けることにある。余白を残すのはとても重要だ」と髙橋は語った。ナイトは、「コラボレーターのウェイ・ホアン氏とともに、現存していない組版ツール(タイプライターやメタフォントなど)のタイポグラフィ研究を進め、これをバリアブルフォント技術と融合させることで、特徴をそのままに、さまざまなバリエーションを持たせることができるようになった。これによって、あらゆる用途で一貫性のある、控えめな表現が可能になった」と説明する。さらに、これは 「過去と整合する言語に重点を置くこと」と対をなしていると彼は続ける。「例えば、アーカイブ、ジャーナル、チャプター、ワークといった定義を用い、T.T.のデザインプロセスを時間と空間のエコシステムの中に位置づける寛大なコンテンツを定めている」。ロゴを大きくしたり、デザインを思うままに変更したりする誘惑があったかもしれないが、「決して曲げることはない」とマクグラスは言う。「いつも同じように扱い、シンプルに徹することがとても大切だ。すべてには理由があるのだから」。日本古来の生け花のように、それぞれの要素は正確に配置され、尊重される。

 

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OK-RMは、2次元のデザインに加え、京都の祇園にある総合的なアート空間を構成する3次元の要素も手がけた。「私たちには日本文化に対する情熱があり、もっと知りたいと思っていたが、大雅はそれを叶えてくれた」とマクグレスは言う。「私の人生はグローバリゼーションとローカリゼーション、東洋と西洋の融合にある」と高橋。「それは日本文化とは何かを理解しようとすること。OK-RMと協働したのは、異なる視点が欲しかったからだ」。 このプロジェクトの核は相対する2つの見解の出会いにあり、古くからの伝統が歴史的背景を越えて現代に存在することを可能にしている。マクグラスは、「それこそが不可欠なこと......私たちの時代についての言説を築き、私たちの文脈と立場に反映させるのだ」と語った。

かつての職人たちの仕事のように、髙橋大雅についてもまだ完全には理解することはできない。「日本庭園のようなもので、作ったら終わりではなく、完成を見るには50年、100年と待つ必要がある。OK-RMとの取り組みが結実するまでも、同じだけの時間がかかる」と髙橋は言う。「私たちの目的は、今すぐすべてを完成させることにない。少しずつ積み上げていくことにあるのだ」

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